法学部を目指す高校生の中には、司法試験合格を目標にする人もいるでしょう。しかし司法試験に合格したあと、裁判官・検察官・弁護士としてどこまで出世できるかは、人によって大きく異なります。
本記事では、法曹界におけるトップ級ポストである最高裁判所長官・最高裁判所判事・検事総長・東京高等検察庁検事長・日本弁護士連合会会長について、歴代の出身大学を集計しました。
法曹界のトップに立った人たちは、どの大学の出身者が多いのでしょうか。法学部選びの参考にもなる内容です。
法曹界の序列・トップとは
法曹は、裁判官・検察官・弁護士の3つの職業からなります。いずれも大学(多くは法学部)で法律を学んだのち、司法試験に合格し、司法修習を経て、それぞれの道に進みます。

・裁判官は判事補からスタートし、判事、高等裁判所長官というキャリアを積んでいきますが、その先にある最高裁判所判事・最高裁判所長官の座につけるのはごく一部に限られます。
・検察官は検事からスタートし、検事正、地方の高等検察庁検事長へと昇進していきますが、東京高等検察庁検事長、さらにそのトップである検事総長にまで到達できるのは、長年検察官として実績を積んだ末のごく一握りです。
・弁護士は弁護士登録後、各地の弁護士会で経験を積み、弁護士会役員や単位弁護士会会長を経て、最終的に全国の弁護士を束ねる日本弁護士連合会会長に選ばれる人物も現れます。
法曹界全体で見ると、序列は最高裁判所長官を頂点に、最高裁判所判事・検事総長と続きます。本記事では、法曹界のトップ級にあたる5つのポストについて、出身大学を歴代にわたって集計しました。
裁判官のナンバー1「最高裁長官」の出身大学ランキング

1947年施行の裁判所法に基づき設置された、最高裁判所のトップ・歴代最高裁判所長官の出身大学を集計。
歴代「最高裁判所長官」出身大学ランキング(2026年6月現在)
●国立 ▲公立 ○私立
| 順位 | 大学名 | 人数 |
|---|---|---|
| 1 | ●東京大学 | 16名 |
| 2 | ●京都大学 | 4名 |
| 3 | ●一橋大学 | 1名 |
東京大学が16名と全体の8割近くを占める結果となりました。
最高裁判所長官は法曹全体の中でも頂点に立つ存在であり、もっとも重い責任を背負うポストです。そのため戦後一貫して、東京大学法学部出身者が中心的な役割を担ってきたことがうかがえます。
京都大学が4名で続くものの、東京大学との差は大きく、長官人事においては東西の二大法学部の中でも東京大学が突出した存在であることが分かります。
裁判官のナンバー2「最高裁判事」の出身大学ランキング
1947年施行の裁判所法に基づき設置された、最高裁判所の長官を除く裁判官・歴代最高裁判所判事の出身大学を集計。
歴代「最高裁判所判事」出身大学ランキング(2026年6月現在)
●国立 ▲公立 ○私立
| 順位 | 大学名 | 人数 |
|---|---|---|
| 1 | ●東京大学 | 125名 |
| 2 | ●京都大学 | 30名 |
| 3 | ○中央大学 | 14名 |
| 4 | ●東北大学 | 5名 |
| 5 | ●一橋大学 | 3名 |
| ○法政大学 | 3名 | |
| 7 | ●名古屋大学 | 2名 |
| ●九州大学 | 2名 | |
| ○日本大学 | 2名 | |
| ○早稲田大学 | 2名 | |
| 11 | ●金沢大学 | 1名 |
| ○慶應義塾大学 | 1名 | |
| ○国際基督教大学 | 1名 | |
| ○明治大学 | 1名 | |
| ○立教大学 | 1名 | |
| ○同志社大学 | 1名 |
東京大学が125名と圧倒的多数を占めましたが、最高裁判事ならではの特徴として、中央大学が14名で3位に入っている点が注目です。
長官ランキングでは私立大学からの選出がありませんでしたが、判事になると中央大学法学部のように古くから司法試験合格者を多数輩出してきた法科の名門校が強いことが分かります。
検察官のナンバー1「検事総長」の出身大学ランキング

1947年施行の検察庁法に基づき設置された、最高検察庁のトップ・歴代検事総長の出身大学を集計。
歴代「検事総長」出身大学ランキング(2026年6月現在)
●国立 ▲公立 ○私立
| 順位 | 大学名 | 人数 |
|---|---|---|
| 1 | ●東京大学 | 25名 |
| 2 | ●京都大学 | 4名 |
| 3 | ○中央大学 | 2名 |
| 4 | ●一橋大学 | 1名 |
| ●岡山大学 | 1名 |
検事総長も東京大学が25名と全体の大半を占める結果となりました。検察官の世界も裁判官と同様に、東大法学部出身者が圧倒的な存在感を示しているといえそうです。
それでも中央大学が2名、岡山大学が1名と、最高裁長官のランキングよりはわずかですが、幅広い大学から選ばれている点が特徴です。
検察官のナンバー2「東京高検検事長」の出身大学ランキング
1947年施行の検察庁法に基づき設置された、検察庁におけるナンバー2のポスト・歴代東京高等検察庁検事長のうち、資料で判明する1983年以降の出身大学を集計。
歴代「東京高等検察庁検事長」出身大学ランキング(1983年~2026年6月現在)
●国立 ▲公立 ○私立
| 順位 | 大学名 | 人数 |
|---|---|---|
| 1 | ●東京大学 | 21名 |
| 2 | ○中央大学 | 7名 |
| 3 | ●京都大学 | 6名 |
| 4 | ●東北大学 | 1名 |
| ●一橋大学 | 1名 | |
| ●新潟大学 | 1名 | |
| ●岡山大学 | 1名 | |
| ○慶應義塾大学 | 1名 | |
| ○明治大学 | 1名 |
中央大学が7名で2位に入っている点が目を引きます。
東京高検検事長は検事総長への登竜門とされる重要ポストであり、検事総長ランキングにもランクインしている中央大学は、東京大学に次ぐ検察庁内のルートを築いているといえます。
新潟大学や岡山大学など地方国立からの選出も見られ、検察のトップ層が必ずしも東京大学・京都大学だけで占められているわけではないことが分かります。
弁護士のナンバー1「日弁連会長」の出身大学ランキング

1949年施行の弁護士法に基づき設置された、弁護士のトップ・歴代日本弁護士連合会会長の出身大学を集計。
歴代「日本弁護士連合会会長」出身大学ランキング(2026年6月現在)
●国立 ▲公立 ○私立
| 順位 | 大学名 | 人数 |
|---|---|---|
| 1 | ●東京大学 | 13名 |
| 2 | ○中央大学 | 10名 |
| 3 | ●京都大学 | 8名 |
| 4 | ○日本大学 | 5名 |
| 5 | ○明治大学 | 3名 |
| 6 | ●東北大学 | 2名 |
| ○関西大学 | 2名 | |
| 8 | ●一橋大学 | 1名 |
| ●九州大学 | 1名 | |
| ▲大阪市立大学 | 1名 | |
| ○慶應義塾大学 | 1名 | |
| ○成蹊大学 | 1名 | |
| ○早稲田大学 | 1名 |
中央大学が10名、日本大学が5名、明治大学が3名など、これまでのランキングの中でもっとも私立大学の存在感が際立つ結果となりました。
中央大学・日本大学・明治大学はいずれも法学部の歴史が長く、古くから司法試験合格者を多数輩出してきた名門校です。
裁判官・検察官とは異なり、弁護士は実務での実績や人脈が会長就任のカギを握るため、出身大学の幅も広がっていると考えられます。


